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シンガポール保険事情

生命保険のうらばなし

 

今日はシンガポール生命保険業界のちょっとしたウラ話!

 

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2016年1月から、シンガポール生命保険協会のホームページに「保険請求権があるのに未請求のままの保険契約者リスト」が掲載されています。ご覧になったことがある方はいらっしゃるでしょうか。信じられませんが、なんとフルネームで!そして(一部は伏せてはいるけれど)NRIC付きで!

何事も裏表のないシンガポールでは、このような情報を包み隠さず開示しています。

サービスが始まったばかりの先月、このサイトにアクセスが殺到してサーバーがパンクした!とニュースになりました。

さっそく見てみますと、昨年9月末時点の過去一年間で、生命保険の請求がなされていない数は8,185契約だったことがわかります。未請求の理由は様々考えられます。そもそも保険加入の事実を遺された家族は知らなかった。突然の死亡により保険請求にまで頭が回らず請求し忘れてしまった。住所変更の連絡をしていなかった。海外に住んでいて情報がなかった。遺言がなかった。などなど。

新聞の死亡広告をみて初めて顧客の状況を把握し、ご家族に連絡を入れてようやく無事に保険受取人に払い戻しできたという同僚もいます。ご家族は保険の存在をまったく知らなかったのです。

これは保険コンサルタントとお客様との距離関係が近くて本当に良かったと思えるケースです。保険のエージェントが途中で変わったり、特定のエージェントがいない場合は、そのままになってしまっていたかもしれません。

 

余談になりますが、その未請求の保険金はどうなっているのでしょうか。

直近の未請求金額は発表されてはいませんが、2001年時点では、S$2Milliionだったという報告があります。かなりの額のこの金額も引き続き保険会社で運用されており利息も発生しているのです。

またもう一つ大切なこと!保険請求権については有効期限がありません。正しい保険金受け取り人はいつになっても請求できるのです。

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皆様も今一度、シンガポールの保険だけでなく日本で加入している保険もすべて整理整頓をしておくことをお勧めいたします。必要事項を明確に一覧表にして、わかりやすい場所に保管しておくのが良いでしょう。担当者もちゃんと記載してくださいねー。

 

遺言に関する相談も受け付けています。

データ:http://www.lia.org.sg/consumers/unclaimed-proceeds/list